JAあいち豊田桃部会は5月22日、豊田市加納町にある有賀英由さんのほ場で桃の摘果作業の講習会を開き、同部会員や同JA職員などあわせて42人が参加した。摘果作業は、余分な果実を取り除き、適性な着果量にすることで果実の肥大を促し、品質を高めるため行うもの。花の満開後50日以降の桃が硬核期に入る前までに仕上げる「仕上摘果」のために、着果数や残す果実の判断などを確認するとともに今後の管理についての学ぶもので毎年この時期に行っている。
今年の桃花の満開は平年並みで、4月以降雨が少ない天候が続いたが、収穫も平年並みの6月下旬開始となる見込み。
この日は、同JA榊原正義専門技術員が果実の状態を見ながらこれまでの生育状況や摘果の注意点などを説明した。今後の管理について榊原専門技術員は「今年は着果量が多いため摘果作業は大変だと思うが、病害虫や強風を伴う降雨のためせん孔細菌病が懸念されるので今月末までにしっかり防除して欲しい。また、今年は冷夏と予想されるため、色づく頃の対策もしっかりしてほしい」と呼びかけた。
同部会員らは、仕上げ摘果後は袋かけなどの作業を順次行い、6月20日ごろから早生品種「ちよひめ」などを皮切りに収穫・出荷を始める予定だ。同部会では7月の中心種「白鳳」を経て「ゴールデンピーチ」などの晩生品種が終わる9月下旬まで作業に追われる。
同部会は、54戸の農家が52.4ヘクタールで9品種の桃を栽培し、昨年は約470トンを主に名古屋市・豊田市などの市場に出荷した。