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獣害対策、住民とJAが試験開始/サル侵入防止柵設置/JAあいち豊田

2017.06.29

JAあいち豊田下山営農センターは鳥獣害対策の一環で、サル侵入防止柵の試験を今年から始めました。サルの被害に悩む組合員の声に応え、モデル地区を選定し、防止柵はJAと行政が資金を出し準備しました。農作物被害の減少により収量を確保し、農家所得の向上と持続可能な農業を目指すため、試験結果をもとに導入拡大を検討します。

豊田市下山地区では農作物への鳥獣被害が年々増加。収穫量が減少し、深刻な被害が出ています。特に同地区蘭町はサルによる被害が近年多く発生しています。

0629_s同センターでは農業振興の取り組みの中で、鳥獣害対策が主要施策のひとつとなっており、蘭町を鳥獣害対策モデル地区として選定。住民、豊田市役所農政課、愛知県豊田加茂農林水産事務所農業改良普及課と協力し、集落単位での対策を行います。

6月29日には同町のほ場で簡易サル侵入防止柵「猿落君(えんらくくん)」をJA職員らが設置。「猿落君」は電気を必要とせず、大がかりな作業がないため、高齢者でも簡単に設置が可能です。試験はあわせて4カ所で行い、データを集める。資材費は1㍍あたり約1,000円かかるが、支柱などの一部の資材は代替えが可能なためコストが軽減できます。

試験を担当する同JAの伴野洋明営農指導員は「関係団体と共に侵入防止効果を検証し、今後のサル対策の指導に役立てたい」と話していました。

 

写真=サル侵入防止柵を設置する同JA職員ら