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通常の40倍の値段/特別なジャンボ梨1玉16万円で取引/JAあいち豊田

2018.11.25

JAあいち豊田梨部会が出荷したジャンボ梨「愛宕」が11月19日、豊田市高崎町の豊田公設地方卸売市場で取引され、1玉16万円の高値がつきました。JAが開いた「第18回ジャンボ梨コンテスト」で1位に輝いた愛宕を特殊規格として初めて出荷しました。同部会が出荷する「愛宕」は約41トン。化粧箱出荷が6601ケース(約13トン)で、そのうち1玉2キログラム超えるものは1パーセントにも満たないほど大変希少です。通常、化粧箱1玉入りは4000円前後ですが、40倍の値がつきました。

この梨は、コンテストに向けて部会員が特別に栽培したものです。重さ2.688キログラム、胴回り56.3センチメートルのジャンボ梨です。昨年は2キログラム以上の愛宕の中から高糖度のものを厳選、ご祝儀相場で出荷し10万円の値がつきましたが、今回はその6万円も上回る16万円で取引されました。

競り落とした豊田市東梅坪町にある豊田市民市場ピカイチの鈴木正也社長(42)は「地元の農家の方には日ごろお世話になっている。少しでも高く買い、農家の方に貢献したかった。店頭に展示し、特産であるジャンボ梨をPRして地元を盛り上げたい」と話します。JA梨部会の川上浩司部会長は「大きさだけでなく品質にもこだわり栽培に力を入れている。多くの人に、とよたの梨を知ってもらうきっかけになれば嬉しい」と話しました。

パッケージには同市が掲げる「WE LOVE とよた」への取り組みとして、豊田森林組合に作成を依頼しました。地元のスギを使って作られた木箱に、同市小原地区の伝統工芸「小原和紙」を敷き、豊田尽くしの商品としました。また、木箱の表面に、まちの魅力を市民が楽しみ、周りに伝えていくことを理念とする「WE LOVE とよた」条例に賛同し、とよたの梨の印字とともにロゴマークも載せています。

同部会は54戸の農家が合わせて35.6ヘクタールで8種類の梨を栽培しています。梨「愛宕」は28戸の農家が合わせて304アールで栽培し、今年は化粧箱4000ケース、平箱6000ケースを12月初旬まで、市場を通じて県内スーパーほか、県外にも出荷される予定です。

写真=16万円の高値が付いたジャンボ梨を競り落とした鈴木社長