愛知県有数のジネンジョの産地、豊田市旭地区で11月12日、旭自然薯組合がジネンジョ「夢とろろ」の出荷を始めました。今年は、台風や長雨などの天候不順がありましたが、かん水など部会員の徹底した栽培管理により、サイズ・色・食味も良くジネンジョの品質は上々です。同月13日から販売を始め、年末の贈答用を中心に、昨年並みの約3トンの出荷を見込みます。
この日は、同組合に所属する同市浅谷町の山下洋明さん(49)のほ場でも収穫を始めました。パイプ栽培の特長であるまっすぐ伸びたきれいなジネンジョを、次々を掘り出しました。収穫したジネンジョは、JA旭営農センターに出荷。JA職員が、サイズや外観を確認しながら計量し、丁寧に箱詰めしていきます。同組合のジネンジョは、同センターでの販売が中心で、価格は1箱(1キログラム入)で3,240円。宅配も同センターで受け付けます。また、同JA産直プラザ、JAグリーンセンター藤岡でも販売されます。山下さんは「夏場の猛暑で栽培に苦労したが、見た目もよく粘り強くおいしいジネンジョが出来た。多くの人に味わってもらいたい」と話しました。出荷は11月中旬から下旬にかけてピークを迎え、12月上旬まで続く予定です。
同地区は県下で最も早い時期からジネンジョ栽培に取り組んできた県内でも有数の産地です。県内初のパイプ栽培も取り入れ、約130センチのパイプを使用し、まっすぐ伸びたきれいなジネンジョを栽培します。同組合には30戸の農家が所属し、あわせて150アールでじねんじょ「夢とろろ」を栽培しています。天然と変わらない強い粘りと食味の良いジネンジョは、地元飲食店にも出荷。地域内外問わず多くの消費者に人気を集めています。
写真=ジネンジョを収穫する山下さん