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くいとゴムひもで作業省力化 3割の時短と品質向上にも/豊田市茶業組合

2019.05.15

  豊田市でてん茶を栽培する「いしかわ製茶」の石川哲雄さん(71)は、くいとゴムひもを利用した茶葉の被覆方法を本格的に導入しました。寒冷紗(しゃ)を茶の枝にひもで直接結び付けるのでなく、等間隔に打ち込んだくいに、寒冷紗とつないだゴムひもを掛けていく方法。5月13日に県の協力を得て実証実験をした結果、作業時間を約3割削減できました。

 寒冷紗で茶葉を3週間以上覆う作業は、てん茶栽培に欠かせません。従来は寒冷紗と茶の枝をひもで直接結び付けていました。この方法だと、枝が折れたり、ひもが緩むと風にあおられて寒冷紗が葉に強く当たってしまったりと、茶の品質に悪影響を与えていました。また、作業時の立ったり座ったりが重労働となり、労働面での課題にもなっていました。

 そこで、くいを畑の地面に等間隔に打ち込んでおき、寒冷紗とつないだ2重のゴムひもをくいに掛けていく方法を考案。4人1組となり、2人が寒冷紗をかぶせながら、後方を行く2人が次々にゴムひもを掛けていきます。一昨年に試験的に一部の茶畑で始め、作業時間の短縮ができると判断しました。

 くいはプラスチック製の多用途向けで簡単に入手できる。くい打ちや寒冷紗にゴムひもを掛ける作業は、冬場の農閑期に行うことで作業の分散化を図っています。この日行った作業では、慣行と比較して作業時間が長さ約90㍍の畝で、約3割短縮できました。作業の精度も上がり、たるみによる寒冷紗のあおりが、ゴムひもを使うことで改善され、外れることもありませんでした。現段階では風でくいが抜けることもないといいます。石川さんが栽培する4・6㌶の畑のうちの4・4㌶にこの方法を採用していきます。

 県農業改良普及課の淺井さくら技師は「ゴムひもは掛けるだけなので、作業効率が上がることが期待される」、石川さんは「少しでも作業を省力化し、良質なお茶の生産を目指したい」と話していました。

 

 

 

写真=くいの頭部には目印に蛍光テープを貼る