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中山間地でスマート農業開始 ドローンで米作りの労力軽減/JAあいち豊田

2019.07.29

 JAあいち豊田は豊田市足助地区の農家と協力し、中山間地域の水稲栽培に産業用マルチローター(ドローン)を導入するための試験を始めました。斑点米など発生させ、米の品質を低下させるカメムシの防除をドローンで行うことで、農家の労動力軽減と作業時間を短縮します。7月29日に、モデル地区の水田で農薬を散布し、面積当たりの作業時間などを測定。従来の動力噴霧器に比べ4割から5割の時間削減が見込めました。さらに試験を進め、来年度からの本格稼働を目指します。

 カメムシ防除の農薬散布は7月下旬~8月上旬で、1年でも最も暑い時期に行うため、JAに散布を依頼する農家が増加し、同地区だけで委託面積は64ヘクタールまで拡大。同地区で農作業を請け負うJA受託部会足助支部では、約100メートルのホースを動力噴霧器につなぎ散布してきましたが、合羽などを着用するため大変な重労働でした。また、中山間地は不形整で農地が点在するほか、シカ・イノシシなどの侵入を防ぐワイヤーメッシュや電気柵で囲まれた水田が多くあり作業効率が悪く、これらのことを踏まえてJAでは動力噴霧器に代わる散布手段としてドローンに着目。ドローンはラジコンヘリコプターと比較して導入費用や点検費用などのランニングコストが安価で、中山間地域での散布作業の効率化と労働力負担軽減に適していると考え、試験を始めました。

 ドローンはJAが購入し、オペレーター技能認定資格はJAが費用の一部を負担して同部会の担い手農家2人が取得。JA職員1人もこの資格を取り、作業を補助します。同支部の伊藤政和さんは「中山間地では農家の高齢化が深刻な問題。JAの協力で、時間も労力も大幅に削減できるこの取り組みはありがたい」と話します。営農企画課の梅村淳主幹は「現状、ドローン散布に登録のある農薬は水稲が中心で、他の農産物は少ない。中山間地で栽培が盛んな小菊栽培での試験や、JAが行う支援策を今後も検討したい」と話していました。

 

写真=時間を計測しながらドローンで農薬散布する農家