お知らせ

令和2年5月号 「新型コロナの向こうに見える新しい風景 ロシアの『ダーチャ』に想いをはせて」

2020.05.01

 新型コロナウイルスの感染が止まりません。今まで経験したことのない暮らしや社会情勢がどんどん広がっていきます。日本や世界の「経済情勢」と「人の命」がとても心配です。

 

 しかし、この新型コロナウイルスの影響で、今まで見えなかったものや動きという、新しい風景が見えてくるのではないでしょうか。

 


 例えば、テレワークやテレビ会議を使った在宅勤務、動画やタブレットを使った在宅の授業も広がってくると思われます。まさに働き方改革、教育改革が進みつつあります。

 

 5月末までの学校の休みは、特に都市部で暮らす家庭、子どもたちにどんな影響を与えるのでしょう。ますますSNSの世界にどっぷりと浸かっていくのでしょうか。それとも、屋外に出て自然とつきあいながら、ゆっくりと暮らしたいと思う家庭も増えてくるのではないでしょうか。

 

 今回のコロナショックで、世界では小麦などの「輸出規制」をはじめた国がジワリと増えています。ロシア、ベトナム、カンボジアなど13の国が、自分の国民の胃袋ファーストと言い出し始めました。まだ大きなニュースにはなっていませんが、「食料自給率37%」の日本がとても心配です。

 

 

 自国の自給だけではなく、普段のくらしの中でも多少なりとも自給していくことが必要だとして、田舎に土地を求めて、今でも「移住希望」の方たちがとても増えています。このコロナショックの向こうには、そんな人たちがもっともっと増えてくると思っています。

 

 その移住の家庭の姿は、ロシアの「ダーチャ」のような姿になるといいなと思っています。ロシアのジャガイモ生産量は中国に次ぐ第2位で、このジャガイモの9割を「ダーチャ」で作っています。(野菜は8割)ダーチャとは、小規模の自家菜園のことで、ロシア国民や都市住民のほとんどが持っているというからすごいです。

 

 そのダーチャの平均的な広さは都市部で10アール(300坪)、農村部で40アールと、やや個人の家庭では広いかもしれません。でも、ロシア国民の7割の家庭がこのダーチャで、国内のジャガイモ生産の9割を、野菜生産の8割を占めているというから驚きです。ロシアでも兼業の家族農業が主流なのです。

 

 

 私は、日本でもすべての家庭で少し大きめの家庭菜園を所有して、ちょっとした花や野菜を自給し、生ゴミをたい肥にしたりして、農業の理解を深める健康的な農ライフが実現できるといいなと思っています。そのお手伝いをJAがぜひ担っていきたいと夢を描いています。

 

 今、アメリカのニューヨークのほか、日本の東京や大阪という人口が密集している大都市でコロナウイルス感染が急拡大しています。まさに3密そのものの地域です。効率一辺倒で、今まで見えなかったリスクに対して、コロナウイルスが警鐘を鳴らしているのかもしれません。

 

 

皆さんには何が見えてくるのでしょう。