葬儀を知る

葬儀豆知識

 葬儀にまつわる豆知識をご紹介します。

葬儀のこころ

 最近、葬儀のあり方も、個人の意志を重んじた形式にとらわれない、心のこもった葬儀を希望する人が増えています。本来、葬儀は故人を送り偲ぶ場でなければなりません。そこで、現在の葬儀をみつめなおし、故人を送ることに集中できる葬儀をすることが大切なのではないでしょうか。経験と知識をもった信頼できる葬儀業者に事前に相談し、希望を話し内容を確認して悔いのない葬儀をされることをおすすめします。

葬儀業者との打ち合わせについて

  1. 打ち合わせの前に家族で葬儀についてよく話し合い、葬儀に対する希望・形式・費用を明確にしましょう。
  2. 相談した業者より見積もりをもらい、内容を確認します。葬儀価格に含まれているものと含まれていないものを確認し、飲食接待費用・寺院費用・そのほかの費用など葬儀にかかる総額についても理解しておくと良いでしょう。
  3. 自分たちの想い、希望を素直に伝え、業者の提案をきちんと確認すると良いでしょう。
  • 大切なことは、業者の姿勢、担当者の人格・葬儀の知識など事前相談を通して知り、分からないことはどんなことでも質問することです。

具体的な相談事項

  1. 葬儀形式について
    宗旨・宗派の確認(仏式・神式・キリスト式・無宗教・その他)寺院などの決定
  2. 葬儀の場所について
    自宅、寺院、斎場、集会所などの場所の決定
  3. 葬儀規模について
    葬儀の予定金額と会葬者数の予測
  4. 葬儀の流れについて
    臨終後すべきこと・通夜・葬儀・下層・初七日法要の手順
  5. 地域の慣習としきたり
    地域の葬儀の慣習と慣例の把握

葬儀費用について

 葬儀費用はだれもが一番不安に思うことだと思います。葬儀全体で考えますと、いろいろな面で費用がかかります。皆様は家の購入・車の購入・高額な家財道具を見積もりも取らずに衝動買いされますか?
 葬儀においても最近は、事前に見積もりを取る方が増えてきました。金額だけで判断するのも問題ですし、その内容をしっかり把握しないと思いがけないところで後悔することになります。死の準備をタブーと考える時代は昔のことです。一生に幾度もない大切な儀式、後で後悔して、泣き寝入りをしている人の話もよく聞きます。これからは事前に、ご自分自身で情報収集し、見積書を作成してもらい、お葬式費用を決めることをおすすめします。
 葬儀費用は、ご自分の予算から、必ず必要な飲食接待費用・寺院費用を差し引き、残りの予算から葬儀本体価格を決めるとよいでしょう。

葬儀費用の内訳

 お葬式の費用はどれくらいかかるものなのでしょう。費用を大別すると葬儀にかかる費用は大きく3つに分けられます。

  1. 葬儀施行費用
    葬儀業者への支払いや立替金など
  2. 飲食接待費用
    通夜や葬儀の飲食に係るもの
  3. 寺院費用
    戒名料も含めたお布施など

 他に、香典返しをすればその費用が必要です。(上記の1~3の費用の割合は地域によって違います。)

家族葬とは

 参列者を限定し、ごく限られた人たちだけで行う葬儀のことです。家族葬の明確な定義はありません。

  • 故人をよく知る人を中心とした、小ぢんまりとした葬儀。
  • 1996年以降に登場した新しい言葉。
  • いろいろな人に葬儀の案内をしません。
  • 家族がお別れの時間を大切にする葬儀。
  • 儀式は宗教儀礼を伴う場合と、宗教儀礼をしない場合がある。
  • 簡単で安い葬儀という意味合いで使われる場合もある。

「家族葬」でも参列者は家族だけとは限らない

  • 家族のみ(遺族のみ)
    配偶者、子供、兄弟姉妹のみだけで行う。
  • 遺族と親族(十数人程度)
    家族(遺族)と親戚(叔父、叔母、いとこ、親戚一族)
  • 遺族と親族と友人や町内の方
    家族(遺族)と親戚に加え、生前お世話になった友人や知人あるいは町内の方々をまじえて行う。
  • 家族のみで行った場合、後日、友人、知人や関係者を招き、【お別れの会】を開催する場合もあります。

家族葬のメリットとデメリット

メリット(いいところ)

  • 故人とのお別れの時間を親しかった人だけでじっくりと過ごせる。
  • 参列者対応など、精神的にも体力的にも遺族の負担が少ない傾向。
  • 葬儀費用もある程度軽減できる。

デメリット(注意が必要なこと)

  • 葬儀が終わってから亡くなったことを知った人が、たびたびお悔やみに自宅に訪れ葬儀後の対応が大変。
  • 周りから「参列者を呼ばないなんて」と言われトラブルとなる場合も。
  • 亡くなったことを後日知った人が「どうして知らせてくれなかったの?」と不満を言ってくる場合も。
  • 式の日程を知って、参列に来てしまい、対応に追われてしまう。
  • 参列者の数に応じて、香典の金額も減るので、経済的な負担が増える場合もある。

 葬家それぞれにメリットデメリットはあります。家族葬後に訃報を知った方がお悔やみに来られて、家を空けることができず、香典返しが必要となり100個、200個とご自宅に用意された方も・・・。

家族葬を行うためには

  • いいところがたくさんある一方で、まだまだ地域社会になじんでいない部分がある。
  • 古くからのお葬式のしきたりは、一見意味のないことと思えることも実は深い意味がある。
  • お葬式は、故人・家族のものであるとともに、故人につながるいろいろな人たちのものでもある。

 お葬式は、人生最後を締めくくる大切な儀式であり、やり直しがききません。家族葬のメリット、デメリットを理解して後悔の無いように、その人にふさわしい心のこもった葬儀をなさってください。