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桃農家が授粉作業始める/例年より10日ほど早く満開

2021.03.31

 県下有数の桃の産地豊田市猿投地区で3月31日、桃の花の満開に合わせて人工授粉作業が始まりました。作業するのは、JAあいち豊田桃部会員。今年は、温かい日が続いたため、例年より10日ほど早く満開を迎えました。
 この作業は、風のない晴天の日に行います。花粉の少ない桃「川中島白桃」などの雌しべに、「白鳳」などからとった花粉をつけて人工授粉させます。棒の先に鳥の羽を付けた「毛羽たき」と呼ばれる専用の道具を使います。
 この日は、同市舞木町にある同部会の加藤明彦さんの桃畑でも作業が始まりました。花の開き具合を見ながら、毛羽たきで丁寧に作業しました。授粉作業は約1週間で、今後は果実の数を調整する摘果作業や袋掛け作業を行い、6月上旬には早生品種の出荷が始まる予定です。同部会の森敏康部会長は「開花は早いが適度に雨もあり順調に生育しています。天候にもよりますが、出荷も例年より早くなる見込みです。多くの人に猿投の桃を味わってもらいたい」と話していました。
 同部会は、47戸の農家が所属し、合わせて53.4㌶で桃を栽培しています。早生品種「ちよひめ」を皮切りに、7月に主力品種「白鳳」を経て9月の「ゴールデンピーチ」まで出荷は続き、今年は500㌧の出荷を目指しています。

写真=丁寧に花粉をつけていく桃農家