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JAが動力散布機に助成/品質・生産性を高め農家所得の向上を

2021.06.02

 JAあいち豊田は農作業労働力軽減農機購入事業として、動力散布機の購入者へJA独自の助成を行っています。動力散布機は、短時間で土壌改良材や農薬の散布が可能なため、作業負荷の軽減が期待できます。また、地力増進で米の品質向上と、農作業の効率化により生産性を高めて農家所得の増大も目指します。5月1日に200台助成を目標として始めた同事業に対して反響は大きく、6月1日時点で約6割に当たる118台の申し込みがあります。
 近年、水田の地力低下により米の品質低下が進む中、JAでは地力増進を図るためには土壌改良材の散布を呼びかけています。また、地球温暖化の影響を受け、越冬するカメムシの数が増加。斑点米が増え、品質の低下・収量減につながっていることから、カメムシの防除も必要となっています。これらの対策には時間がかかり、労力も必要なことから、高齢化が進む農家への負担が増大。加えて同商品が高額で農家の負担になることから助成を行っています。
 助成対象はJA管内で農業を営む組合員とその家族または農業組織団体で、管内の農地で動力散布機を使用できることが条件。1世帯につき最大5万円または本体価格の半額のいずれか低い金額を助成します。団体は1組織につき10万円または本体価格の半額のいずれか低い金額を助成。対象期間は12月25日まで。数量限定で、予定数量になり次第終了します。
 申請を受け付けるJA営農部農業機械課の兵藤仁課長は「農家の作業負荷を少しでも減らし、作業の効率化を図り、農家の所得向上にも期待したい」と話しています。

写真=農薬散布の労力を軽減する動力散布機