ニューストピックス

高温障害を避けて洋ランを避暑地へ引っ越し

2021.06.21

 県下有数のシンビジウムの産地である豊田市で、シンビジウムの山上げ作業が始まりました。シンビジウムは暑さに弱く、熱帯夜(夜温25℃以上)が続くと高温障害が発生します。生長の遅れやつぼみの落下などの症状が現れることから、栽培農家と愛知県立猿投農林高等学校で組織する「豊田洋らん研究会」はその対策として、冷涼な気候の北設楽郡設楽町の駒ヶ原高原にシンビジウムの鉢を移す「山上げ」作業を行っています。
 6月21日は、同市広美町にある倉橋園芸の倉橋幸嗣さんのハウスでも作業が始まりました。栽培して2年目の約1200鉢をハウスから運び出し、トラックの荷台に詰め込みました。
 山上げ作業は7月中旬まで行われ、同高原にあるパイプハウスに今回持ち込んだ鉢と今年出荷予定の栽培3年目の鉢を運び入れます。10月中旬まで同会会員が交代で現地に出向いて共同管理を行います。栽培3年目の鉢は今年11月ごろ出荷する予定です。
 同市のシンビジウム栽培は産出額、作付面積ともに県内第2位、出荷数量は第3位で愛知県でトップクラスを誇ります。同市南部の上郷・高岡地区を中心に栽培され、年間約10万鉢が主に県内や首都圏へ出荷されます。同会には9戸の農家が所属し、そのうち7戸が共同で山上げをしている。


写真=トラックへ鉢を運び入れる倉橋さん親子