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「赤とんぼ米」の水田でアキアカネ発見/JAあいち豊田営農部

2021.06.25

 環境にやさしい農業で赤とんぼが舞う水田の復活に取り組む「豊田・みよし環境保全型農業推進協議会」は6月25日、特別栽培米「赤とんぼ米」を栽培する水田で生き物調査を行いました。今年で8年目を迎え、今年もアキアカネの成虫やヤゴの抜け殻が確認できました。環境に配慮した農業の成果が表れています。
 「赤とんぼ米」とは、環境に優しい農薬を使い赤とんぼの生態に配慮して栽培された米「ミネアサヒ」のこと。この日は、豊田市花沢町で特別栽培米「赤とんぼ米」を育てるほ場で、水生生物の調査を行いました。同市矢作川研究所の研究員とJAあいち豊田の職員ら合わせて12人が、同町の3区画60アールの水田で約1時間、タモを使って生き物を捕獲。3区画のうち2区画でアキアカネのヤゴの抜け殻と成虫を確認しました。ほかにも、シマゲンゴロウやコオイムシなど16種類の生き物を確認し、生き物に影響の少ない農薬を使うことで効果がでていると考えられます。
 JA営農指導課の宇野達也課長は、「今年もアキアカネが確認できました。今後もこの環境を守り、安全・安心で消費者に選ばれる米を作っていきたい」と話していました。
 「赤とんぼ米」の栽培は、アキアカネの羽化に合わせた水管理を行い、刈り取り後の水田に水を入れて産卵の環境を作るなど、手間と時間をかけて栽培します。今年は、22戸の農家が14.5ヘクタールの水田で栽培し、54トンの生産を見込んでいます。

写真=「赤とんぼ米」の水田で生き物を調査する営農部職員