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ハウス内の生育環境最適化で収穫量向上を目指す/いちご部会ICT勉強会

2021.11.10

 JAあいち豊田いちご部会は、イチゴの収穫量を増やして農家の所得向上を図るため、情報通信技術(ICT)の導入を進めています。11月10日は豊田市西町のJA本店で「いちご部会ICT勉強会」を開き、同部会員とJA職員、愛知県豊田加茂農林水産事務所農業改良普及課職員ら7人が参加しました。環境データを部会員間で共有し、今後の栽培に活かすことでイチゴの栽培技術向上を目指します。
 JAではイチゴハウス内の温度や湿度、二酸化炭素濃度管理を効率的に行うため、3年前からハウス環境をモニタリングするサービス「あぐりログ」を導入しています。現在7人の部会員が利用。温度や湿度などの情報をグラフにして見える化し、部会員同士で比較できるため栽培技術の向上が期待できます。ハウス内の栽培環境の最適化で、生育時のストレスを軽減させ、質の良い株作りで収量を上げていきたい考えです。
 勉強会では、同農業改良普及課の鈴木暁生主任専門員が部会員のデータを参考に個々のハウス内の管理状況をフィードバックし、日中と夜間の温度設定の推奨値などをアドバイスしました。JA営農指導課の杉山司主幹は「ICTを活用することで、生育環境の最適化を図り、収穫量を増やして農家所得の向上を目指していきたい」と話していました。今後も収量が向上する環境条件や栽培方法の関連を検証しながら検討していきます。
 同部会は、17戸の農家が約240アールで「紅ほっぺ」「章姫」「ゆめのか」「とちおとめ」の4品種を栽培。今年度は約80トンを「とよたのいちご」として出荷する予定です。

写真=データを参考に管理方法を学ぶ部会員ら