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ハクサイの品質向上と長期出荷をサポート/凍害対策で結束機を実演

2021.12.16

 JAあいち豊田は12月16日、ハクサイの凍害に悩む農事組合法人ファームズ三好に、ハクサイの品質向上と長期出荷をサポートするため、越冬ハクサイの頭部結束機の実演を行い提案しました。凍害の対策はハクサイの頭部を外葉で球を包むようにして、ひもなどでゆるく縛ること。寒さに耐えられる状態を作り長期間に渡り出荷し、農家所得の向上も期待できます。しかし、労力と作業時間の問題があることから、今後の対策を検討する必要がありました。
 同法人では約600アールのほ場でハクサイを栽培。凍害は霜でハクサイの上部が黒く変色することで商品価値が著しく低下し、単価が下がるか出荷できない状態になってしまいます。昨年産は多くの被害が出たため、今年の対策を検討していました。しかし、1玉ずつ頭部をひもで縛る作業には労力と時間が多くかかることから、被害が発生しやすい1月から3月の冬本番の時期に出荷をせず、出荷期間を短くするか、労力や時間を軽減できる方法を検討するかの2つの案がでました。
 この日は、同法人の従業員やJA職員、愛知県豊田加茂農林水産事務所農業改良普及課職員、農研機構職員らが参加した。結束機は農研機構とメーカーらで開発したもので、今年からモニター販売を始めています。同法人の久野天翔さんは「昨年は被害が多く、出荷できずに廃棄してしまうものが多かった。少しでも改善できる策を模索し、長期間出荷しつつ、品質を上げていきたい」と話していました。また、JA三好営農センター嶺井良彦考査役は「他の組織などと連携し、品質と農家所得を向上させる方法を検討できるよう、提案していきたい」と話していました。


写真=結束機の実演を学ぶ参加者ら