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農作業を農家目線で撮影/ベテランのテクニックを蓄積

2022.09.21

 JAあいち豊田なす部会は、部会員の栽培に生かすためベテラン農家の技術をまとめた動画を制作しています。昨年度からビデオカメラで撮影し、これまでにほ場準備や定植作業、誘引や収穫・調製などの作業を収録しました。今年度からは、農家の目線で作業の細部を撮影するためウェアラブルカメラを導入。動画にベテランならではのテクニックを加え、内容の充実を図っています。動画は部会で共有し、品質と農家所得の向上を目指します。
 撮影は同部会に加入して15年の加藤誠一さんの畑で実施。JA営農指導課、愛知県豊田加茂農林水産事務所の職員が協力します。部会員へのアンケートで映像化の要望があった芽摘み作業を、眼鏡型ウェアラブルカメラを付けた加藤さんが行う。注意点やポイントを話しながら、必要なくなった葉を取り除く作業を加藤さんの目線で撮影します。季節で違う摘む葉の数や場所を動画で説明し、ベテラン農家の作業が体験できる映像に仕上げます。加藤さんは「部会全体でレベルアップできればと思い協力しています。産地のブランド化につなげたいです」と話します。
 同部会では、栽培暦や現地研修などで栽培指導を行ってきましたが、より詳しく伝える手法として動画の導入を検討。コロナ禍以降、研修会の開催が難しくなったことや部会員の高齢化などの理由で、これまで蓄積した技術を円滑に継承できないのではという懸念もあり、動画制作を始めました。これまでに、定植作業と農薬散布を編集し研修会で活用しています。

写真=農家の目線で撮影する加藤さん