農事組合法人ファームズ三好は5月9日、みよし市明知町にあるほ場で農業用ドローンを使った水稲の湛水直まきを初めて行いました。ドローンを使った水稲の湛水直まきの試験は、愛知県で初の試みです。
これは、高温障害対策のため2027年産から切り替えを予定する品種の米「あいちのこころ」の栽培に向けた取り組み。同法人は麦栽培も行っており、麦の収穫時期と「あいちのこころ」の田植え時期が重なることから、省力化のためドローンを使った栽培を試みました。
この日は、同法人の従業員のほかJAあいち豊田三好営農センターやJAあいち経済連の職員が参加しました。ドローン操縦などは豊田市花丘町にある株式会社CSONに委託し、同社の担当者2人が20キロ積める農業用ドローンを使って、1.2ヘクタールのほ場にもみ種を湛水直まきし、初期除草剤もまきました。同法人の小野田裕之代表は「今後は300ヘクタール分の農薬散布や麦の栽培にもドローンを活用できたらうれしい。スマート農業を実践し持続可能な農業を目指していく」と話しました。今年は試験的にドローンを使った場合と田植機を使った場合、人の手で湛水直まきした場合の3パターンで栽培し、収穫まで経過を観察し、結果をみて今後のドローンの導入や栽培方法を検討します。同法人では従業員2人がドローンのオペレーターとして必要な資格「無人航空機操縦者技能証明」をすでに取得しており、来年ドローンを購入する予定です。
写真=水稲の直まきをするドローン