下山高原生花生産組合は6月9日、豊田市大沼町にあるJAあいち豊田下山営農センターで小菊の目ぞろえ会を開きました。今年の生育は低温が続いたことで10日ほど遅れましたが、病害虫による被害は少なく、品質の良いものを出荷できる見込みです。
豊田市は県下1位の小菊産地。中でも下山高原生花生産組合のある下山地区は高品質かつ出荷量も多いです。下山地区は300~650メートルと標高が高く、朝晩の温度差が大きいため、花の色が鮮やかなのが特徴。また、開花から10日ほど咲き続けるので、花持ちが良いと市場や需要者からの評価も高いです。組合では出荷が大きく動き出すこの時期に目ぞろえ会を開いています。
この日は、組合員13人のほか愛知県豊田加茂農林水産事務所農業改良普及課職員、JA職員ら合わせて23人が参加し、市場担当者を交えて出荷規格を話し合いました。組合員が持ち寄った小菊をサンプルに、葉のつき具合やつぼみの大きさ、開花具合などを見ながら、ロスなく安定供給を目指すための出荷規格を確認しました。また、愛知県農業共済組合の職員から収入保険の説明があり、来年1月からの補償の収入保険料を一部助成して加入できることなどを案内しました。これは豊田市と協力して行うもので、農家の経営の安定を目指します。
下山高原生花生産組合の梶孝光組合長は「今後梅雨に入り病害虫被害が出やすくなるので、早めの防除を意識してほしい。安定して高品質な下山ブランドの小菊を出せるよう適宜作業を進めてほしい」と話しました。
下山高原生花生産組合は16戸の農家が所属し、合わせて約6.5㌶で小菊を露地栽培しています。6月上旬から10月上中旬にかけて品種を変えながら約120種類の小菊を共撰出荷しています。毎月、役員らが組合員のほ場を巡回する栽培指導を行い、ブランド化と産地の維持に努めています。
写真=小菊の出荷規格を確認する組合員ら