JAあいち豊田は6月25日、豊田市上原町にあるJA猿投営農センターでトマトケチャップなどに使う加工用トマトの目ぞろえ会を開きました。生産者10人と出荷先であるコーミ株式会社、JAあいち経済連、同JA職員らが参加。今年の生育は、昨年より夜温が低く積算温度が足りていないため遅れており初期の出荷量は少量となる予想ですが、出荷開始は平年並みの7月2日から始める予定です。
この日は、コーミ株式会社生産本部調達グループ課の林康弘課長が今後気を付けなければいけない日焼け果の予防や病害虫の防除方法、出荷基準などを説明しました。色や日焼け面積などで1等か2等に分ける加工用トマトは、糖度など味の基準がないことなどから出荷基準が比較的緩やか。前もって収穫ができることで作業負担の軽減を図ります。コーミ株式会社の林課長は「これから発生しうる病害虫の対策をしっかりと行い、ロスなくトマトを出荷してほしい」と話しました。
加工用トマトは、支柱を使わず露地栽培が可能で、無料貸し出しコンテナでの出荷と栽培に係る初期投資が比較的少ない。名古屋市に本社があるコーミ株式会社と契約出荷し、規格品を所定価格で全量買い上げするため収益も安定することから、JAでは16年前から組合員に栽培を呼びかけています。また、ほかの作物に比べて栽培の手間が少なく、初心者でも作りやすいことも特長です。
今年は、2人の新規生産者を含めた13人が合わせて48.5アールで加工用トマトを栽培。8月上旬まで出荷し、昨年の11トンを超える出荷量を目指します。
写真=加工用トマトの出荷基準を確認する生産者ら